「先を急ごう。」

「やっぱり、今は時間が惜しい。誰も居ないん
なら待ってる必要も無いだろう。」
「うーし。それじゃ行きますか。」
そう言って俺達は2階に向かって階段を降り始
めた。
階段の折り返しを終えて2階に到着した。


刹那。



「いやあああああああああああああああっ!」
悲鳴?
「っ!?」
急いで階段を昇る。
心臓が高鳴っている。
緊張とも、焦りとも取れぬ厭な予感・・・。
「いやあっ!やだっ!甘糟せんぱいっ!あまかっ・・・。」
悲鳴が止む。
どくんと心臓が大きく高鳴る。

長い・・・。

こんなにも学園の階段は長かっただろうか?

ようやく3階に着いた。
眼球に焼きついた光景は・・・。




無惨。







蹂躙されている・・・。

服を裂かれ、裸にされ、腹を割かれ、内臓を喰われている。
「あっ・・・か・・あぁ・・・・かかっ・・」

じゅるるるるるるるるるるっ

ソレは獣の様に手を使わず内臓を啜っている。
その度に少女の体はビクンッビクンッと跳ね上がる。
生きていた。
さっき死んでたと思ってたソレが・・・。
人を・・・喰ってる・・・。

少女と目が合う。
顔は痛みで涙を流しぐしゃぐしゃになっていた。
少女は焦点の合わない瞳でこちらを見ながらただ手を延ばしてきた。

たすけて・・・。

そう言っている。

見覚えの有る顔が・・・。

剣道部の後輩。

何時も元気で明るい女の子。

「あ・・・あ・・・・まかっ・・・」

震えながら伸ばしていた腕が落ちる。

絶命。

それだけ、理解することが出来た。

「うあああああああああああああああっ!!」

「!、っ!」

亮一が何か言った気がしたけどそんなのは知らない。

気が付く頃にはがむしゃらに木刀を振り回してた。

ソレがこっちに気付いてたのも解ってる。

でも、走り出した足と振り回した腕は止まらな
い。



そしてソレが俺の首に噛み付いて首の骨を砕い
た所までは・・・。







―――――覚えてる。





END

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